好奇心の居場所を届けるエア書店。

【アマビエブックス #16】ヒロシ『ヒロシのソロキャンプ』

dexter
WRITER
 
この記事を書いている人 - WRITER -
dexter
穂崎萬大。こすぎナイトキャンパス企画運営担当。本の燕居堂店主。

【書名】『ヒロシのソロキャンプ ~自分で見つけるキャンプの流儀~』(学研プラス )
【著者】ヒロシ
【刊行年】2020年

子どもたちにとっては、今年の夏休みは短い。お盆の時期が終わればもう学校がはじまる。まだ酷暑はつづくというのに。怨むべきは新型コロナウィルス感染症だが、そう憤ったところで早々に何の解決にもならない。
今年は短日泊をくり返して、海・山・都心に遊んだ。なかでも、梅雨明け直後の海沿いでのキャンプは、天気良し気温まずまず波穏やかで、冬のキャンプばかりにでかけるぼくら家族にとって、印象深いはじめての夏キャンプとなった。

そんな折に届いたこの本。まずはいろんなツールが紹介されているが、一見するととてもオシャレなツールとはいえない。あちこち焼け焦げて凸凹があり、そんなに高くはないモノたちばかりだ。しかし、それらが眺めていて妙に居心地がいいように感じる。彼の流儀に合っているのだと思う。

彼の流儀とは、彼も言っているが〈無骨さ〉だ。あるいは、素っ気なさと言ってもいいだろう。その飾らなさは、モノに執着しない態度にあらわれているし、ときに愛用している道具についても冷たい口を叩く。案外ツンデレなのかもしれない。モノへのそんな距離感が、読んでいるぼくを安心させる。ヘンにコマーシャリズムじゃないから。

それにくわえて嬉しいのは、焚き火について大いに語っているところ。それもこだわりをもって。個人的にはキャンプの醍醐味の一つは焚き火にあると思うのだが、意外に火起こしについて丁寧に語っている本は少ない。彼の火起こしの方法すべてを礼賛するわけではないが(こだわりは他人にとっては時に鬱陶しく思えるときがある)、思わずいいなあと呟いてしまう。彼の流儀に共感しているのだろう。

火起こしのくだりを読み終えて、ぼくはパソコンに向かう。秋冬、どこかいいキャンプ場はないか、これから探すのだ。

この記事を書いている人 - WRITER -
dexter
穂崎萬大。こすぎナイトキャンパス企画運営担当。本の燕居堂店主。

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Copyright© ほん 燕居堂 , 2020 All Rights Reserved.