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【アマビエブックス #27】田上雅徳『入門講義 キリスト教と政治』

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穂崎萬大。こすぎナイトキャンパス企画運営担当。本の燕居堂店主。

【書名】『入門講義 キリスト教と政治』(慶應大学出版)
【著者】田上雅徳
【刊行年】2015年

大学の通信教育課程で勉強しており、昨日まで恒例の夏期スクーリングだった。まるまる1週間、講義を受けるわけですが、今年は春先から授業はだいたいオンライン授業かオンデマンド形式になった。
ぼくが受講していた[政治思想論]。
先生は、今日紹介する本の著者でもある。テーマは「キリスト教から見た政治思想史」である。本書はこの授業の指定テキストとなった。

宗教を無視しては説明がつきにくい政治の現象が、今世紀になっても依然として目に付きます。西アジアの動向はいうまでもなく、アメリカ大統領選挙でも宗教勢力がどの候補者を支持するのか否かが今日も話題になります。世界を正しく知るためにも、私たちには政教関係の理解が不可欠のようです。
そこで授業では、欧米で強い影響力を有するキリスト教に焦点を当てますが、この宗教は通常、教会という共同体を前提にして営まれているために、国家という共同体の形成と維持に深くかかわる政治に対して、とりわけデリケートな関係の持続を余儀なくされてきました。けれどもそのことが、ヨーロッパとアメリカの地における政治と宗教それぞれに興味深いダイナミズムをもたらしてきたことも、また事実です。
こうした問題意識のもと、欧米において宗教と政治がせめぎ合ってきた歴史的経緯を、授業では物語ってみようと思います。(シラバスより)

宗教すなわちここではキリスト教になるのだが、それと政治との、時に離れがたく、時に背を向け合うダイナミズムの関係をこの本は語ってくれる。別の科目[ヨーロッパ中世政治思想]のサブテキストにもなったこの本を、ぼくは結果として読み込むことになった。宗教に淡泊な日本人には(あるいはぼくだけかもしれないのだが)、ひょっとして彼らヨーロッパ人(あるいは欧米人)の宗教との濃密な時間は、畢竟理解できないのではないか。スクーリングの授業を終えて、ぼくはそう感じる。そう気づかせてくれた本である。

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穂崎萬大。こすぎナイトキャンパス企画運営担当。本の燕居堂店主。

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