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【アマビエブックス #57】森分大輔『ハンナ・アーレント』

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穂崎萬大。こすぎナイトキャンパス企画運営担当。本の燕居堂店主。

【書名】『ハンナ・アーレント -屹立する思考の全貌』(ちくま新書)
【著者】森分大輔
【刊行年】2019年

2020年度の大学の夜間スクーリングで、政治学者のジュディス・バトラーの論文を読むことになったが、その前提でハンナ・アーレントの思想を押さえるべき、とシラバスにあった。

この本が出た去年あたり、ちょうど映画公開もあって、ハンナ・アーレントがちょっとしたブームになったように思うが、「アーレント入門」と呼ばれる関連本がけっこうでていたように思う。いまAmazonで検索してもソコソコなラインナップだ。

この本もそのうちの一冊で、他と読み比べたわけではなく、「アーレント入門」の一冊として手にしてみた。くだんのシラバスにはアーレントの『人間の条件』『エルサレムのアイヒマン』も必読とされていて、ずいぶんと重たい授業だと投げ出したくなってくる。アーレント自体の思想も理解しやすいものとは到底言えないし、こういう本の力を借りて彼女の政治哲学ないしは思想に近づけていけたらと思う。

まだ完全には読み切っていないのだが、『エルサレムのアイヒマン』あたりの紹介を読むと、彼女の思想に対する決然たる意思というものが感じられる。『エルサレムのアイヒマン』という著作に対して世間はずいぶんと彼女に辛辣にあたったのだ。それでも彼女はそれをさして意に介さなかったという。自らの思想に対する自信というより、思想を導き出すプロセスにおいて雑居物を無視したといっていいのか。そこに思想・哲学に対する真摯で誠実な態度が見てとれる。

これからしばらくここでもアーレントの本がでてくるかもしれない。

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